ビジネス用途でVRを活用する場合、どのような費用がかかる?
2022/08/25
VR ビジネス活用

現在、さまざまな業種において、トレーニング・教育業務を中心に導入が進んでいるVR。メリットを出せている事例が多数あるため、自社でも導入してみたいという方も多いのではないでしょうか。しかしながら、VRの導入にあたって、「どのような費用がかかってくるのかよくわからない」、「どのような流れで進めていくべきなのかわからない」という方も多いようです。

VRソリューションに関しては、一般的なITシステムと同様の初期費用・運用費用の他にPoC費用が必要です。今回は、ビジネス用途でVRを活用する場合の費用について、お伝えしていきます。

VR導入サポートガイド

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VRソリューション導入に必要な要素

まずはVRソリューションの導入に必要な費用算出の要素をみていきましょう。内容は導入時にかかる「初期費用」の要素と、サービス開始後に必要になる「運用費用」の要素に分かれます。

初期費用の要素

まずは初期費用の要素をみていきましょう。

 

・PoC費用

PoCとはProof of Conceptの略で、「概念実証」「コンセプト実証」と訳されます。ここでは「実証実験」という意味合いで用いていきます。実証実験とは、VRの実用化に向けて実際の環境で検証を行うことです。この検証にかかる費用が必要です。

 

・システム開発費用

VRを自社の要件に合わせる形で開発していく費用も必要になります。カスタマイズの内容や設備の規模によってその費用は大きく変わるため、費用感は一概にはいえません。システム開発のことだけではなく、サービス開発後の運用に関しても、開発の中で検討していくことが必要となります。

 

・デバイス導入費用

一般的に、サーバーやパソコンなどの他にタブレットやHMDデバイス、デバイスなどが必要になります。用途に応じて必要なものを導入することになります。

 

・VR技術ライセンス費用

VRサービスを導入する場合、ライセンスの初期費用を要することがあります。サービスに応じて所定の金額を支払います。

運用費用の要素

続いて運用費用の要素をみていきましょう。

 

・社内運用人件費用 VR

を社内で使用するために必要な人件費です。開発前の要件定義の段階でVRにどの程度運用工数が必要なのか洗い出しておく必要があります。

 

・システム保守費用

システムは開発して終わりではありません。安定して稼働させるためには、定期的なメンテナンスが必要となります。日々のエラー対応やログ確認をはじめとして、定期的なバックアップ作業などを行う担当者が必要です。必要な費用を開発の要件定義の段階で一緒に洗い出しておく必要があります。

 

・VR技術ライセンス費用

VRサービスの中には月額で技術ライセンス費用が必要になるものもあります。サービスで決められた所定の金額を支払います。

 

これらの金額を開発前の見積段階で算出し、合計したものがVR導入に必要な費用です。

VRソリューション導入にかかる費用イメージ

ここからはVRソリューション導入にかかる費用のイメージをみていきます。

1年目:PoC期間

1年目は一般的にPoCを行う期間です。実証実験をどの規模で実施するかによって、費用や期間は大きく変わってきます。また、「PoC疲れ」と呼ばれる現象にも注意が必要です。

「PoC疲れ」とは、PoCの段階で実際のビジネスや問題解決に結びつけられないといった状態を指します。なんとなくVRを取り入れたいと思うだけでは、PoC費用の膨張を止められません。

このような事態に陥らないために、VR導入の目的を明確にするとともにプロジェクト開始時からVRに知見のある外部パートナーへ依頼し、要件定義の段階でプロの意見を取り入れることが必要です。

2年目:自社に合わせたカスタマイズ期間

2年目は、PoCの結果をもとにVRシステムを要件に合わせてカスタマイズし、開発していきます。 余計な手戻りがないよう、VRシステムの要件はPoCの完了までに固めておきましょう。VRシステムのライセンス費用は条件によっては削減できることもあるため、ライセンス費用のルールと自社の要件を照らし合わせて確認することが大事です。 また、一から開発するよりも、パッケージになっている製品を導入した方が費用は安く済み、開発期間も短くなることが多いです。 現在は各社からパッケージ製品がリリースされているため、自社の要件に合うシステムを選定し、効率的な導入を推進しましょう。

3年目以降:実運用

3年目からはVRシステムの実運用に入り、当初の要件定義で整理した費用がサービス終了までかかり続けます。 運用を通して新たな課題が見つかり、VRシステムの追加導入が必要になった場合は、再び要件定義をし、PoC~実運用までの流れに対応していくことになります。 ライセンス費用は初期費用と同じく、条件によっては月額費用を削減できることもあるので、自社の要件は定期的に見直し、費用を適正化しましょう。

費用が上昇しないように気をつけるべきポイント

実運用に入った後に、当初の想定とは違って運用費用が膨れ上がってしまう場合があります。特に問題になりやすいのが「社内運用人件費」です。

社内運用人件費は、下記のような理由で費用が増加し続けることがよくあります。

 

  • VRの保守を社内で行う場合、1名では難しく、2~3名の体制になってしまう(複数の専門スキルが必要であるため)
  • VR技術ライブラリのアップデートやVRの技術進化、各種デバイスの進化・世代交代が早すぎてついていけず、適応するスキルを保有した人材を確保し続けなければならない

 

自社でVRシステムを構築することを考えている場合、VRのプロが在籍する支援会社にVRコンテンツの運用を依頼した方が社内運用の人件費が急に増加せず、想定運用費内に収めやすくなる可能性もあるため、一度相談をしてみることをおすすめします。

まとめ:スムーズなVR導入のために

VRに要する費用は、初期費用と運用費用の大きく2つに分かれます。

初期費用の要素はPoC費用、システム開発費用、VRデバイス導入費用、VR技術ライセンス費用。運用費用の要素は、社内運用人件費用、システム保守費用、VR技術ライセンス費用です。

運用費用が膨れ上がることもありますが、原因の大部分は「社内運用人件費」であることが多く、主にノウハウ不足によって費用が増大するため、可能であれば一度VRのプロが在籍する支援会社にVRコンテンツの運用について相談をしてみて、導入費用・運用費用の内容を把握して、スムーズなVR導入をしていきましょう。

ただし、丸投げではなく最低限の知識はつけておく必要があります。知識の習得には下記ホワイトペーパーがおすすめです。

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